福岡県における再造林放棄地の実態把握

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  • フクオカケン ニ オケル サイゾウリン ホウキチ ノ ジッタイ ハアク

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抄録

福岡県における再造林放棄地の実態を把握するために,時系列衛星データを用いた再造林放棄地の抽出および現地調査による再造林放棄地の現況について調査を行った。福岡県において時系列衛星データより抽出された抽出伐採地は596点で,その内実際に森林が伐採されていた森林変化点は459点であった。森林変化点の約55%は転用地であり,44%が人工林伐採跡地であった。人工林伐採跡地の約10%が放棄地であることが確認され,英彦山周辺に多かった。九州全体では,人工林伐採跡地の約24%が放棄地となっており,福岡県は九州の他県と比較すると放棄地の割合は少なかった。調査したすべての放棄地が,未立木地化することなく植生が回復していた。しかし,一部の林地についてはシカやタケ類といった植生回復阻害要因が認められ,今後注意が必要だと考えられた。放棄地の土壌浸食・崩壊状況は未立木地化した放棄地がなかったこともあり,現時点では特に問題はみられなかった。

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