カラマツ集成材を利用した木造屋内運動場床の性能と課題

書誌事項

タイトル別名
  • Development of gymnasium floor using wooden girders and joists in larch glulam for structural use
  • カラマツ シュウセイザイ オ リヨウ シタ モクゾウ オクナイ ウンドウジョウショウ ノ セイノウ ト カダイ

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抄録

北海道産集成材の需要拡大の一環として,非木造分野における代替需要の創出が求められている。特に体育館の床下地材においては,過去に木造から鉄骨造に移行した経緯があり,この分野における木質系材料の再度の利活用が期待されている。そこでカラマツ構造用集成材を床の下地材(大引,根太)に用い,JIS A 6519「体育館用鋼製床下地構成材」に規定される床の性能(床の弾力性,緩衝効果,転倒時硬さ,鉛直載荷たわみ,繰返し衝撃)に適合できる木造床構成の検討を行った。集成材のヤング係数を部材ごとに把握し,鋼材同等の曲げ剛性となるよう部材断面を設計することにより,JISに規定された性能に適合する床を提供することが可能であると考えられた。これらを考慮し,6種の床構成について試験を行った結果,2種がJISに適合する性能値を示した。構造用集成材においては曲げヤング係数にJASの許容範囲内での幅があるため,それらが床性能に与える影響を精査しなければならない。また,床下環境に配慮した鋼材同等の耐久性の付与も,重要な検討課題として明らかとなった。

収録刊行物

  • 林産試験場報

    林産試験場報 (542), 25-32, 2013-02

    旭川 : 北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場

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