雄花着花量の少ない静岡県産ヒノキ精英樹のさし木適性

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タイトル別名
  • Vegetative Propagation by Cuttings of Chamaecyparis obtusa Plus Trees with Few Male Flowers in Shizuoka Prefecture
  • オバナチャク カリョウ ノ スクナイ シズオカケンサン ヒノキセイヒデキ ノ サシキ テキセイ

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抄録

静岡県産少花粉ヒノキ精英樹のさし木増殖の適性を明らかにするため,発根率と発根量,床替え後の活着性を調査するとともに,夏季のさし木が可能であるかを確認した。対照とした推奨品種を含む8クローンを供試した4月のさし付けでは,発根率と発根量指数との間に有意な正の相関が認められ,30年生以上の母樹から採穂したにもかかわらず,8クローンの平均で70%,少花粉の6クローンに限定しても69%の発根率が得られた。少花粉品種の中では'富士8号'や'富士5号,大井3号'は発根率が高く,2次根の発根も良好で,さし木増殖が有効なクローンであると考えられた。床替え後のさし木苗は,発根量指数が高かった個体ほど生存率が高く,供試した全クローンの平均で指数3または4の苗は80%以上が生存した。'富士8号,富士5号,大井3号'でも指数3以上の苗の80%以上が生存した。しかし,'大井6号'を供試した6月と7月のさし付けでは,ガラス室内の気温が高く,高温によると思われる枯死した穂が多くなり,発根促進剤の処理方法に関わらず発根率は数%と低かった。

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