小麦胚芽抽出液を用いた無細胞タンパク質合成系とその応用技術

書誌事項

タイトル別名
  • Wheat embryo extract cell-free protein expression systems and their applications
  • コムギハイガ チュウシュツエキ オ モチイタ ムサイボウ タンパクシツ ゴウセイケイ ト ソノ オウヨウ ギジュツ

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説明

小麦は古くから食品として利用されている。主に胚乳部分が小麦粉として食され,胚芽は古くは捨てられていた。最近は胚芽部分に多くの栄養素が含まれていることからクッキーなどに入れられ利用されることが多くなってきている。分子生物学や遺伝子工学の分野では,小麦胚芽抽出液を用いて遺伝子からタンパク質を合成する実験が+31*年代から,盛んに行われるようになった。しかしながら,そのタンパク質の合成能は低く,合成したタンパク質は放射能標識を利用し検出するしか方法はなかった。本総説では,近年タンパク質合成能力が著しく改善された小麦胚芽抽出液を用いた高効率なタンパク質合成系にっいて解説し,それを応用した試験菅内タンパク質ディスプレイ(in vitro protein display)技術による,化学合成したヒト抗体遺伝子を用いたヒト抗体遺伝子の取得とその抗体の組み換え大腸菌による大量生産について解説する。更に,高額な医療費負担が現在問題となっている抗体医薬に代わるワクチン(ミモトープワクチン)のin vitro protein displayを用いた取得とそのワクチンとしての可能性に関しての簡単な実験例についても解説したい。

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