黒色羽装の発現を制御するMC1R遺伝子の品種間における多様性

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タイトル別名
  • Genetic Variation of the MC1R Gene that Controls Black Plumage Color in Different Breeds
  • コクショク ウソウ ノ ハツゲン オ セイギョ スル MC1R イデンシ ノ ヒンシュ カン ニ オケル タヨウセイ

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抄録

これまでニワトリの羽色に関係する遺伝子がいくつか報告されており,その中でもメラノコルチン1受容体(melanocortin-1 receptor;MC1R)遺伝子がよく知られている。MC1R遺伝子は,黒色羽装の発現制御を司る黒色拡張遺伝子座(extended black;E座位)に存在し,この遺伝子の変異がニワトリの羽色に関係している。このMC1R遺伝子において,アミノ酸置換を伴う12カ所の変異と各対立遺伝子について,これまでの報告やDNAデータベースに登録されている配列からハプロタイプを整理した。次に,簡便かつ正確に遺伝子型を判定するために,12カ所のすべてにおいてPCR-RFLP法の開発を試みた。すなわち,各変異部位に対して,PCR反応に用いるプライマーを設計し,得られたPCR産物について制限酵素反応を行い,電気泳動パターンから型判定を行えるようにした。さらに,この判定法を用いて,品種間および系統間でMC1R遺伝子の多型について調査した。用いたニワトリの品種は白色レグホン,ロードアイランドレッド,白色プリマスロック,横斑プリマスロック,軍鶏,白色コーニッシュ,赤色コーニッシユの7品種12系統であった。この結果,ロードアイランドレッドと軍鶏を除く品種で,品種内および系統内でMC1R遺伝子の多型が確認された。また,白色レグホンおよび白色コーニッシュにおいて,新たにER3ハプロタイプが検出された。これより,PCR-RFLP法を用いて,MC1R遺伝子の12カ所の変異を判定することが可能となり,この結果からMC1R遺伝子のハプロタイプを推定することが可能となった。

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参考文献 (12)*注記

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