東京大学北海道演習林において20年以上が経過した低標高域の地がき地におけるウダイカンバの更新状況

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タイトル別名
  • Regeneration of Betula maximowicziana more than 20 years after soil scarification at low-elevation zones in the University of Tokyo Hokkaido Forest
  • トウキョウ ダイガク ホッカイドウ エンシュウリン ニ オイテ 20ネン イジョウ ガ ケイカ シタ テイヒョウコウイキ ノ チ ガ キ チ ニ オケル ウダイカンバ ノ コウシン ジョウキョウ

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抄録

北海道中央部の20年以上前に地がきを行った低標高域6ケ所の試験地においてウダイカンバの更新状況を調べた。各試験地に3本のラインを設定し,ライン上の10mおきに半径3mの円形プロットを設置した。各プロット内の樹高1.3m以上の樹木について樹種名と胸高直径を測定した。また,各試験地に10×10mの方形区を2つずつ設置し,ウダイカンバの樹高と胸高直径を測定し,試験地ごとの胸高直径と樹高の関係を指数近似で求めた。得られた推定式を用いて,プロットごとにウダイカンバ更新木の胸高直径から樹高を推定し,材積の指標としてD2Hを求めた。円形プロットの調査では,合計36種の樹木が出現し,試験地ごとの本数密度は1957~4480本/haであった。一般化線形混合モデルによる解析を行ったところ,ウダイカンバの更新に対してシラカンバが負に,トドマツが正に影響を与えていた。ウダイカンバは本数,胸高直径,樹高ともに他の樹種よりも大きく,今後,更新林分の樹冠を占めていくと考えられた。したがって,地がきは低標高域のウダイカンバの更新に有効だと考えられた。

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