摩周湖の霧酸性化状況及びその要因について

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タイトル別名
  • Acid fog and its cause around Lake Mashu
  • マシュウコ ノ キリ サンセイカ ジョウキョウ オヨビ ソノ ヨウイン ニ ツイテ

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抄録

近年、摩周湖外輪山では樹木の立ち枯れが目立っており、原因究明が急務となっている。そこで、北海道環境科学研究センターでは弟子屈町と共同で2006年から摩周湖とその周辺で霧水成分の調査を行っている。その結果、この地域の霧は道内他地点の霧と比較して、pHは高く汚染物質濃度は低い傾向にあることが認められた。しかし、高濃度の酸性物質を含む強い酸性霧の発生イベン卜が観測されたことから流跡線解析により、その要因を検討した。その結果、大気汚染物質の長距離輸送により発生していることが示唆された。また、この時にはオゾンなど複数の大気汚染物質の濃度が道内各地で同時に上昇することが確認されたことから、今後は霧のみならず、オゾンなどの大気汚染物質も含めた複合的な植生への影響の検討が必要と考えられた。

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