Characteristics of Actinidia rufa and their use in selective breeding : (2) Characteristics of 'Kousui' and interspecific hybrids between Actinidia rufa and A. chinensis kiwifruit

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  • シマサルナシの生態特性の評価と品種改良への利用(2) : 「香粋」およびシマサルナシとチネンシス種キウイフルーツの交雑個体の比較
  • シマサルナシの生態特性の評価と品種改良への利用(第2報)「香粋」およびシマサルナシとチネンシス種キウイフルーツの交雑個体の比較
  • シマサルナシ ノ セイタイ トクセイ ノ ヒョウカ ト ヒンシュ カイリョウ エ ノ リヨウ(ダイ2ホウ)「 コウスイ 」 オヨビ シマサルナシ ト チネンシスシュ キウイフルーツ ノ コウザツ コタイ ノ ヒカク

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いくつかのActinidia属植物の種間交雑を行い，交雑個体の特性を調査した。Actinidia rufa(シマサルナシ種)とA. chinensis(チネンシス種)の交雑個体については「香粋」と詳細な比較を行った。1. A. rufa「府中」×A. chinensis「FCM1」の154交雑個体の中から，春期の発芽展葉時に「香粋」に類似したクロロシス様の葉色を示す個体が12個体(約8%)出現した。このような葉色を示す個体は，供試した他の組み合わせでは出現しなかった。2. 2004年交配，2005年圃場に定植した154交雑個体のうち2009年までに76個体に雌花の着生が確認できた(雌比率49.4%)。15g以上30g未満の重さの果実を着果する個体が59個体，全体の77%となった。可溶性固形物含量(糖度)は16%以上の値を示す個体が44個体と数多く出現し，全体の58%に達した。3. この交雑個体の中から選抜した4個体の果実や葉の特性調査を行ったところ，形態・生態は「香粋」に極めて類似した形質を示した。府中果樹研究所で保存している国内登録品種のうち種の特徴を明確に現している17品種，種間雑種とされる3品種および選抜した4個体について，農林水産植物種類別審査基準Actinidia Lindl. の中から種による差が明確になると判断した22形質について，これらの特性を上記基準で評価し，クラスター分析したところ「香粋」は選抜4個体と近い関係が得られた。4. 上記4個体を善通寺市現地圃場2カ所で高接ぎし，花腐細菌病発病花率を調査した。2012年に圃場1では「香粋」より選抜4個体の発病花率が低かった。圃場2では個体間で発病花率に差がみられたが「香粋」よりも低い傾向であった。2013年は全体に発病花率が低く，明確な差は認められなかった。5. 以上の結果より，A. rufa(シマサルナシ種)とA. chinensis(チネンシス種)の交雑個体は高品質な小型果実を生産する個体選抜に有効な組み合わせであること，また「香粋」の両親はこの組み合わせであることが強く示唆された。

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