バインダーの利用実態

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  • バインダー ノ リヨウ ジッタイ

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バインダーの合理的利法用を見出すため,昭和42年9月までに県下に導入されたバインダー331台のうち129台について,その利用実態を調査した。(1)バインダーの所有形態は個人有54%,共有25%農業協同組合有21%であった。(2)バインダーの刈取り作業期間は,そのほとんどが35日以内で,9月30日までに終了し,稼働日数は20日以内のものが多い。(3)作業開始時刻は7~9時,1日の作業時間では8~10時間のものが多かった。1日当たり刈取り面積は140a以上を刈取ったものもあるが,40~50aのものが多い。(4)バインダーは雨天や夜間作業,湛水状態での作業,足のくるぶしまではいる状態での作業および完全倒伏稲の刈取り作業が行なわれていて,外的制約はきわめて少ない機械であることを確認した。(5)作業能率は最も早やいものでは,60分未満で10aを刈取っているが,大半は80分以下であった。1台の年間刈取り面積は3~4haのものが最も多いが,19haを刈取ったものもある。(6)作業方法は周囲の手刈りを行なっているものが80%で,作業人員は1人で行なっているものが54%をしめ,組作業人員の多い場合では同時におだがけ作業を行なっている。(7)バインダーの利用経費は年間固定費率21.5%とした場合1ha 9万8千円で,慣行刈取り作業との損益分岐点は,年間作業面積で3haであった。耐用年数を考慮した年間刈取り面積は約11haとなるが,これは稼働実績から見て刈取り可能な面積である。(8)バインダーの利用組織は,機械の有効利用の面から対象面積10ha程度,架干しを前提とした作業上からは,作業人員5人程度を得ることのできる規模の共同利用が有利である。

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