超急速ガラス化保存したバイオプシー胚および低ランク胚のストロー内融解後の直接移植による子牛生産

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  • チョウキュウソク ガラスカ ホゾン シタ バイオプシーハイ オヨビ テイランクハイ ノ ストロー ナイ ユウカイ ゴ ノ チョクセツ イショク ニ ヨル コウシ セイサン

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性判別などの遺伝子診断用にバイオプシーした胚や,過排卵処理で生産される低品質胚など耐凍性が低いとされるウシ胚について,野外で普及させるために,超急速ガラス化保存胚のストロー内融解後の直接移植について検討を行った。液体窒素で冷却したアルミ盤上で,Solid Surface Vitrification法で超急速ガラス化保存した胚と,棒状に凍結した希釈液をストロー内に挿入して封入することにより,直接移植可能なストロー構成が可能となった(秋田畜試式)。本手法による融解後の胚生存性は,48時間後でも88.9%以上と高く,直接移植後の受胎率においても,バイオプシー胚で50.0%(11/22),低品質胚で47.4%(9/19)と良好な結果が得られた。本手法により正常産子が生産され,この内2頭が本県の県有種雄牛として後代検定を実施中である。秋田畜試式を用いることにより,超急速ガラス化保存法によるウシ胚のストロー内融解および直接移植が可能となり,移植後の受胎性も良好で産子を生産できたことから,ウシ胚の移植現場で簡易な手法として利用可能であると考える。

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