ニホンジカ高密度地域の森林整備地に施工された土壌保全施設や植生保護柵の土壌侵食防止効果
抄録
・兵庫県内のニホンジカの生息密度が高い地域において、間伐や皆伐などの伐採の実施や、筋工や丸太柵工などの土壌保全施設、あるいは植生保護柵の施工が、森林表土の侵食防止にどの程度の効果があるのかを調査した。・伐採(特に皆伐)に伴い、表土侵食量が増加する場所がみられた。土壌保全施設や植生保護柵を施工した場所においても、ニホンジカの影響による表土侵食量の増加がみられ、その原因は、ニホンジカの採食による林床被覆の減少とともに、ニホンジカの歩行が表土侵食量の増加に直接的に影響している可能性が示唆された。・ニホンジカの生息密度の高い地域では、土壌保全施設だけでは十分な保全効果が得られず、植生保護柵を併用し、ニホンジカの侵入を排除しなければならない場所があることがわかった。
収録刊行物
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- 兵庫ワイルドライフモノグラフ
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兵庫ワイルドライフモノグラフ (9), 100-109, 2017-03
兵庫県森林動物研究センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564288721930240
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- NII論文ID
- 220000155799
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- ISSN
- 18838219
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles