スクーチカ症の原因繊毛虫Miamiensis avidusの細胞外プロテアーゼの病原性因子としての役割

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  • Extracellular proteinases of Miamiensis avidus causing scuticociliatosis are potential virulence factors

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抄録

スクーチカ症の原因虫M. avidusの病原性因子を解明するため,本虫の培養上清から細胞外プロテアーゼを検出し,それらの基質特異性,生細胞および虫体の増殖に与える影響を調べた。その結果,用いた19種類の人工基質のうち5種類が培養上清によって分解された。培養上清を添加した培地内でCHSE-214細胞を培養したところ,細胞数は対照区と比較して有意に減少した。本虫をCHSE-214細胞上で培養する際に,セリンおよびシステインプロテアーゼインヒビターを加えたところ,本虫の成長が阻害された。これらの結果から,M. avidusはセリンおよびシステインプロテアーゼを含むプロテアーゼを分泌し,これらの酵素は,宿主細胞の溶解や本虫の増殖に重要な役割を果たすことが示唆された。

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