シアナミド剤を利用した開花促進によるニホンスモモとウメの種間雑種‘李梅’(Prunus salicina Lindl. × P. mume Sieb. et Zucc.)の結実安定

書誌事項

タイトル別名
  • Improvement in fruit-bearing by acceleration of the blooming period using cyanamides in sumomoume, an interspecific hybrid between Japanese plum and apricot (Prunus salicina Lindl. * P. mume Sieb. et Zucc.)
  • シアナミドザイ オ リヨウ シタ カイカ ソクシン ニ ヨル ニホンスモモ ト ウメ ノ タネ カン ザッシュ'リバイ'(Prunus salicina Lindl.× P. mume Sieb. et Zucc.)ノ ケツジツ アンテイ

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説明

ニホンスモモとウメの種間雑種‘李梅’(Prunus salicina Lindl. × P. mume Sieb. et Zucc.)は‘南高’や‘改良内田’等の主要ウメ品種に比べ開花期が遅く,相互の自然交雑が困難であるため結実が不安定であると考えられている。そこで,‘李梅’にシアナミド剤を処理し,開花を促進させ,‘南高’や‘改良内田’と開花期を重ねることにより結実の向上を試みた。3年にわたり試験を行った結果,11月25日に0.3%のシアナミド剤を処理することにより開花は,2分咲き日で5~20日早くなり,2分咲き日~満開日までの期間は1~11日長くなった。このことにより,開花期は‘南高’や‘改良内田’と重なった。年による差はあるものの,結実率は向上する傾向を示し,収穫果の熟度は進む傾向を示した。処理日では,11月25日処理は,12月15日処理よりも処理効果が高かった。11月25日は自発休眠が覚醒する前であったことから,シアナミド剤は自発休眠が打破される以前に処理することにより高い効果が得られると考えられた。以上の結果,‘李梅’にシアナミド剤を処理することにより,開花期を前進することができ,結実の安定と収穫期の前進につながる可能性が示唆された。

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