4歳児・5歳児の観察画における保育者のかかわり : 発話と行為を手がかりに

書誌事項

タイトル別名
  • The involvement of kindergarten teachers in observational drawings created by 4 and 5 year old children : Focusing on speech and actions
  • 4サイジ ・ 5サイジ ノ カンサツガ ニ オケル ホイクシャ ノ カカワリ : ハツワ ト コウイ オ テガカリ ニ

この論文をさがす

抄録

本稿では、4・5歳児の再現的描画(観察画)表現における保育者のかかわりについて、活動時の保育者の発話と行為を手がかりに具体的様相を導き出し考察を行った。その結果、「表現前(導入)・表現・表現後」という一連の流れの中で、【活動内容の提示】【用具や材料に関すること】【表現を豊かにする手立て】【子どもの表現への関心や興味を示す】【配慮が必要な子への対応】【個々の表現を皆で共有し認め合う】【子どもの表現の受容と理解】【活動の振り返りの呼びかけ】【片づけの指示】についてのかかわりが挙げられた。また、それぞれのかかわりの背景には、“表現活動の内容や方法をわかり易く伝える”“子どもが主体的に活動に臨めるようにする”“一人ひとりの活動状況に合わせて対応を行う”“子どものつまずきを子どもの気づきによって修正する”“子どもの表現・意欲・態度に共感し認める”“片づけをしっかり行えるようにする”“刺激を与えてより豊かな表現が生まれるようにする”“完成した作品を保育者と子どもで共有する”等の意図があることが窺われた。さらに一斉・グループ活動に共通して、保育者は子ども一人ひとりの活動状況に合わせて、臨機応変なかかわりを持っていることが明らかになった。 同時に、観察画特有の指導としては、実物をよく見ることを通して「色や形」に気づかせる保育者の発話や行為が多く見られ、描く対象のイメージを明確化するようなかかわりが示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ