伝統的収益性分析の再検討 : 新たなROE分解式の提案

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タイトル別名
  • デントウテキ シュウエキセイ ブンセキ ノ サイケントウ : アラタナ ROE ブンカイシキ ノ テイアン
  • Dentōteki shūekisei bunseki no saikentō : aratana ROE bunkaishiki no teian
  • The restructuring of traditional profitability analysis : the proposal of new ROE decomposition formula

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説明

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伝統的収益性分析に関する研究は, 1970年代以前に盛んであったが, 現在はあまり行なわれていない。従来の収益性分析研究は個別財務諸表を中心に検討されてきたものであり, 現在のような連結財務諸表を中心とした分析を前提とはしていない。また包括利益, 税効果会計, 減損会計などの新たな会計基準の導入もまた, 前提となる財務諸表を大きく変化させるものである。このような状況をふまえ, 本論文では連結財務諸表を用いた新しい伝統的収益性分析の分解式を提案した。提案した分解式では, ROEを分解式の起点とし, ROAや売上高利益率などの関係性がどのようになっているのか, 包括利益, 税効果会計, 減損会計が収益性に対しどの程度影響を与えているのかを把握できるようになっている。またEBITDAを用いた財務比率を分解式の中に組み込めたことは, 会計上の利益とキャッシュフローを関連付けられる可能性があることを意味し, 収益性分析研究の新しい方向性を暗示するものといえる。 The study of traditional profitability analysis was active before the 1970s, but not so much now. Traditional profitability analysis has been considered mainly for separate financial statements and is not predicated on the analysis of consolidated financial statements. Moreover, accounting standards such as comprehensive income, tax effect accounting, and impairment accounting also greatly changes the presentation of financial statements. By the use of the proposed ROE Decomposition Formula, we are able to understand the relationships between ROA, profit margin and turnover etc. and the influence on the profitability by comprehensive income, income taxes adjustments and the impairment loss.

黒川行治教授退任記念号#論文

収録刊行物

  • 三田商学研究

    三田商学研究 61 (1), 209-230, 2018-04

    慶應義塾大学出版会

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