出生前診断相談を受ける妊婦のニーズ : 一般病院妊婦健診受診者を対象とした分析

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タイトル別名
  • Needs of pregnant women attending genetic counselling : analysis of pregnant women receiving antenatal care at a general hospital
  • シュッセイマエ シンダン ソウダン オ ウケル ニンプ ノ ニーズ : イッパン ビョウイン ニンプケンシン ジュシンシャ オ タイショウ ト シタ ブンセキ

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抄録

【抄録】 本研究は, 出生前診断の受検を検討している妊婦のニーズを理解することを目的に, 出生前診断の相談者の相談内容と相談後の帰結を調査した. 一般病院の妊婦健康診査における出生前診断の相談者46名を対象者とし, 診療カルテ情報から年齢・妊娠歴・相談主訴・相談内容と結果・出生前診断の受検の有無・検査結果についてデータ収集した. カルテ上の相談内容からニーズを抽出し, 対象者の属性と相談内容・相談主訴との関連について分析を行った. 本調査は厚生労働省の臨床研究に関する倫理指針に基づき, 研究者の所属機関と当該施設の倫理審査委員会の承認を得た後に実施した. その結果, 相談者の相談時期はFirst trimesterとSecond trimesterがほぼ同割合であるが, 妊娠15週までに8割の妊婦が最初の相談を受けていた. 年齢別に相談主訴を比較すると, 34歳以下がクアトロテストに関する相談を(P<0.05), 35歳以上39歳以下は検査全般に関する相談(P<0.05)を主訴としていた. また, 出生前診断相談者の相談ニーズとして, 意思決定のための「必要な情報の獲得」, 胎児の命や子育てに関する「自己の信条の表現」, 相談者が抱えている「不安と当惑の受容」が明らかとなった. これらの相談ニーズから, 一般病院における出生前診断に関する相談は, コメディカル, とくに妊婦健診を担当し最も妊婦の身近にいる助産師が相談役としての役割を担うことが十分可能であると考える.

収録刊行物

  • 母性衛生

    母性衛生 53 (1), 73-80, 2012-04

    日本母性衛生学会

参考文献 (16)*注記

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