旋回と斜視を呈したホルスタイン種育成牛にみられた巨大脳膿瘍

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抄録

初診時に食欲不振を主訴とした12カ月齢のホルスタイン種雌育成牛が、約1カ月後に右旋回を呈した。一般状態は良好であったが、その約2カ月後には削痩および左眼球の斜視も認められ、脳幹部の慢性進行性病変を疑われた。病理解剖により大脳右半球脳回の顕著な腫大・扇平化がみられ、内部には9.0×7.5×7.0cm大の黄白色クリーム状の膿汁を入れた膿傷が認められた。右大脳半球の皮質は弄薄化していた。巨大な脳膿蕩により左右脳幹と左大脳半球が圧迫されていたが、組織学的検査では異常は検出されず、神経症状の責任病変の所在は確定できなかった。

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