羽仁もと子の家庭教育に関する一考察 : 母親の生き方と子どもの生活を中心に

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タイトル別名
  • A Study of Motoko Hani's Home Education : A Way of Life for Mother and Home Life for Child
  • ハニ モト コ ノ カテイ キョウイク ニ カンスル イチ コウサツ : ハハオヤ ノ イキカタ ト コドモ ノ セイカツ オ チュウシン ニ

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抄録

本稿は、羽仁もと子の家庭教育論について考察するものである。彼女の家庭教育論は、まず第一に、家庭のあり方から検討される。たとえば、家事家計の見直しや調査、実践や検討を通して家庭経営の全般が考察される。そして、そこから育児論が展開されるという仕組みである。つまり、家庭生活のなかに育児や教育が位置づけられ、家事家計が整然と行われていれば、自然に子どもの教育が行われるという考えのもとに家庭教育が成立する。子どもの教育の前に、まず家庭を整えること、それが滞りなく進められてはじめて教育が行われることを羽仁もと子は説いたのである。これは、生活を教育の範疇に入れたことによるものであり、また、彼女の考えとして家庭生活のなかに育児や教育が位置づけられたことが理由としてあげられる。そして、羽仁もと子は家庭の中心的存在に母親を据え、家庭を基本にしながら母子関係をもとに育児論を構築したのである。

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KJ00009729319

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