診療所医師からみたへき地医療問題 「地域医療の現状と課題の地域間格差に関する調査」自由記載欄の質的内容分析

書誌事項

タイトル別名
  • Clinic doctors’ perceptions of the problems of remote and rural medicine ─ Qualitative content analysis of free comments from a questionnaire for community health care ─
  • シンリョウジョ イシ カラ ミタ ヘキチ イリョウ モンダイ チイキ イリョウ ノ ゲンジョウ ト カダイ ノ チイキ カン カクサ ニ カンスル チョウサ ジユウ キサイラン ノ シツテキ ナイヨウ ブンセキ

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説明

プライマリケアを担う診療所医師のへき地医療問題に対する認識のあり方を明らかにするため,全国の診療所医師を対象とした質問紙調査の自由記載欄について質的内容分析を行い,以下の知見を得た。 1.診療所医師はへき地医療問題を,へき地における診療実践上の困難として認識している。臨床医の視点から,専門外診療の不安や拘束時間の長さ等に言及したものが多い。 2.都市の診療所医師には,へき地医療問題を都市にも共通の問題として一般化する傾向がある。また,医師-患者関係に焦点化した意見が多い。へき地の民間診療所医師は,住民の視点を併せ持つことから,過疎地の社会問題への意識が高い。へき地の公的診療所医師は自治体との関係を重要視している。また,異動可能性の高さからか診療技術の向上への関心が強い。 以上より,へき地医療を社会全体で支えるためには,立場による認識の差異を相互に理解したうえでの連携が必要と考えられる。

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