身体活動から女性競技者が受ける影響:女子プロレスラーの経験

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タイトル別名
  • シンタイ カツドウ カラ ジョセイ キョウギシャ ガ ウケル エイキョウ ジョシ プロレスラー ノ ケイケン
  • The Influence of Physical Activities on Women Athletes: Experiences of Women Professional Wrestlers: Research Note

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抄録

本稿は,女子プロレスラーがプロレスによって,どのような利益や不利益をプロレス以外の生活におい て得ているのかを考察した。女子プロレスラーの語りを分析した結果,彼女たちは,礼儀正しさや人への 思いやり,身体的かつ(あるいは)精神的強さという利益を得ていた。さらに,闘う技能を獲得したこと により,身体的受動性を変容させていた。利益の中では特に,レスラーたちはプロレスをすることで,多 くの女性が獲得できていない潜在能力としての身体的強さを獲得し,エンパワーメントしていた。一方, レスラーたちの中には,プロレスをする身体を獲得したことで,図らずも男性に間違えられるようになっ たり,かわいい服が着られなくなるという不利益を経験していた。しかし,その不利益を深刻に受け止め るレスラーは非常に少数であった。むしろ,男性に間違えられるレスラーたちは,女性であるということ を表示するような服装や髪形,体型を示さなければならないという日本社会のジェンダーの規範に,意識 的ではないが対抗していた。

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【研究ノート/Research Note】

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