腸管アミロイドーシスによるS状結腸穿孔の1例

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タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク チョウカン アミロイドーシス ニ ヨル Sジョウ ケッチョウ センコウ ノ 1レイ
  • Perforation of the Sigmoid Colon in a Patient with Intestinal Amyloidosis : Report of a Case

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抄録

症例は75歳男性,腸管アミロイドーシスの診断で10年間経過観察されていた.急性腹症にて当科紹介受診し,腹部CT検査でS状結腸穿孔を認めたため,緊急手術を施行した.S状結腸に径3cmの穿孔部を認め,汎発性腹膜炎を呈しており,S状結腸部分切除および人工肛門造設を行なった.術後消化管合併症を認めず,第49病日に退院となった.病理組織学的検査所見では,粘膜下層内の動脈周囲にアミロイドが著明に沈着し,内腔は狭小化・閉塞し,穿孔部周囲の腸管壁は凝固壊死していた.本症例における消化管穿孔の発生機序としては,血管壁へのアミロイド沈着が高度で内腔が狭小化・閉塞し,腸管壁内の循環障害から虚血性変化をきたして穿孔したものと考えられた.

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