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- シシンケイ セキズイエン ニ オケル ビョウリ ショケン ノ タヨウセイ ニ ツイテ
- Pathological Diversity in Neuromyelitis Optica
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視神経脊髄炎(neuromyelitis optica: NMO)は脊髄と視神経に病変の主座を置く中枢性炎症性脱髄疾患である. NMOではアクアポリン4 (aquaporin-4: AQP4)水チャネルを標的とする自己抗体が血清中から検出され, 病理学的には広範なAQP4染色性低下を伴う補体介在性の破壊性炎症性脱髄を認める. これらの知見から, AQP4抗体はNMO病変の形成において主要な役割を果たしていると考えられている. AQP4は視神経, 脊髄以外の中枢神経系にも広く分布している. NMOは視神経や脊髄など特定の部位に病変を呈しやすいが, 既存の概念を越えて多彩な病変を形成することが明らかになっている. NMO病変の分布や特徴の差異は, AQP4の発現分布だけでは説明できない. この差異を生む機序を解明するために, NMO病変の部位ごとの特徴を明らかにすることを目的とした. 検索方法としては, neuromyelitis optica spectrum disorders (NMOsd)として, その脊髄にAQP4の広範な低下を伴う補体介在性の破壊性炎症性脱髄が病理学的に確認された7症例, 多発性硬化症3症例, 対照4症例の剖検脳を対象に, 脊髄, 視神経, 大脳白質, 大脳皮質, 脳幹, 小脳について病理学的検索を行った. その結果, NMOsdの視神経, 大脳白質, 脳幹の病変では脊髄病変と同様にAQP4の広範な低下を伴う補体介在性の破壊性炎症性脱髄が観察された. NMOsdの大脳皮質では, 補体の介在や破壊性炎症性脱髄を認めなかったが, 神経細胞脱落と皮質第I層に限局したAQP4染色性低下を認めた. 延髄最後野の病変では, 選択的なAQP4喪失と補体沈着を認めたが, 組織構築の破壊は明らかでなかった. NMOsdの小脳では神経細胞脱落や脱髄, AQP4染色性の変化, 炎症や活性化補体の沈着などの病理変化は見られなかった. 以上の結果から, NMOでは同一症例の中枢神経内においても, 部位によって異なる補体やAQP4の病理変化が認められ, 視神経脊髄型, 大脳皮質型, 延髄最後野型の3型に分けられることが示された. AQP4抗体が病変を形成する機序として, 補体依存性の細胞障害, 抗体依存性の細胞障害, AQP4内在化などではこの3型の違いは説明できず, AQP4のアイソフォームの違いや補体制御因子の共発現状態の違いを想定して, 今後さらなる研究が必要である.
Journal
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- 新潟医学会雑誌
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新潟医学会雑誌 128 (8), 367-380, 2014-08
新潟医学会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050564289209790848
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- NII Article ID
- 120006759093
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- NII Book ID
- AN00182415
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- ISSN
- 00290440
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- HANDLE
- 10191/43837
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- NDL BIB ID
- 025989709
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles