LXRαの核小体への局在とリボソームDNA転写制御
書誌事項
- タイトル別名
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- LXRa ノ カク コテイ エ ノ キョクザイ ト リボソーム DNA テンシャ セイギョ
- Liver X Receptor-α Localizes in Nucleolus and Stimulates rDNA Transcription
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説明
LXRα (Liver X receptor α)はLDL (low density lipoprotein)など酸化ステロールの受容体として機能し, 脂質代謝, 胆汁酸代謝などに関与する核内受容体である. しかし特異性の高い抗体がこれまでなかったためmRNAレベルの研究が多く, その組織細胞内局在や機能については不明な点が多い. 本研究では最近作製されたLXRαに対する特異的抗体を用いて, LXRαの細胞内局在とこれまで知られていなかったリボソーム生合成への関与について解析を行ったので報告する. LXRαは核小体内においてfibrillarin, UBFおよびRNA polymerase I (RNA pol I)の転写活性の高い領域, すなわちdense fibrillar componentと呼ばれる領域に局在することがわかった. HepG2細胞においてRNA pol Iの転写活性をActinomycin D投与によって抑制すると, LXRαは核小体内に局在できず核質へ移行したことからLXRαの核小体内局在はRNA pol Iの転写活性に依存していることがわかった. クロマチン免疫沈降法を用いた検討の結果, LXRαは18S rDNAと28S rDNAに結合することが判明した. さらに, HepG2細胞に対してLXRαを活性化する合成リガンドであるT0901317を投与するとリボゾーム前駆体47S/45S rRNAの転写が促進されたが, LXRαをsiRNAでノックダウンすると転写促進が起こらなかった. 以上の結果より, LXRαはリボソーム生合成において重要な役割を担っていることが示唆された.
収録刊行物
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- 新潟医学会雑誌
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新潟医学会雑誌 128 (9), 447-461, 2014-09
新潟医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050564289209801344
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- NII論文ID
- 120006759125
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- NII書誌ID
- AN00182415
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- ISSN
- 00290440
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- HANDLE
- 10191/43896
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- NDL書誌ID
- 025989876
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN