両側副腎転移により副腎不全症状を呈した非小細胞肺癌の1例

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タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク リョウガワ フクジン テンイ ニ ヨリ フクジンフゼン ショウジョウ オ テイシタ ヒショウサイボウ ハイガン ノ 1レイ
  • A Case of Insufficiency Caused by Bilateral Adrenal Metastasis of Non Small Cell Lung Cancer

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抄録

症例は54歳, 男性. 非小細胞肺癌(腺癌), stage IV, 上皮成長受容体遺伝子変異陽性と診断された. 3次化学療法目的に入院した際, 発熱, 嘔気, 低ナトリウム血症などの症状を認められた. 血中コルチゾル低値, 血中ACTH高値などから, 急性副腎不全と診断した. 両側副腎に巨大な肺癌の転移巣を認めており, 副腎不全の原因と考えられた. ヒドロコルチゾン投与で症状は速やかに軽快した. 肺癌は高率に副腎転移を来すが, 両側副腎転移により副腎不全に至った報告例は少ない. 我々は肺癌の両側副腎転移により副腎不全を来し, ステロイドホルモン補充により化学療法を再開しえた症例を経験したため, 文献的考察を加え報告する.

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