The Paradoxes of Immigrant Integration in Sweden

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  • スウェーデンにおける移民統合のパラドクス
  • スウェーデン ニ オケル イミン トウゴウ ノ パラドクス

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ヨーロッパ諸国では移民問題が大きな政治的争点となって久しい。福祉国家の危機や冷戦構造の崩壊、グローバル化の進展やEU統合の拡大などの諸変化によって、ヨーロッパの政治構造は富の再分配をめぐるかつての左右の対立から、移民・難民政策の是非をめぐる対立へと変容を遂げてきた。しかも、「反移民」を掲げる極右政党の躍進に象徴されるように、昨今の多くのヨーロッパ諸国では移民規制を強化する政策の流れに収斂している。 こうした趨勢のなか、北欧のスウェーデンでもやはり他国と同様に移民問題に揺れ、排外主義も目立ってきている。それは、ヨーロッパでもひときわ異彩を放つスウェーデンの移民・難民政策の寛容さをもってしても移民問題の顕在化は避けられないことを示唆している。充実した福祉国家を基盤に多文化主義を採用する社会でなぜ移民の統合が進まないのか、そうした社会でなぜ移民排斥を謳う極右政党が支持を集めるのか。本稿ではこれらの問いをスウェーデンの経験に焦点を合わせながら検討していく。

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