大腿骨頚部内側骨折に対する骨接合術の成績不良例の検討

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大腿骨頚部内側骨折に対して原則的に骨接合術を施行してきた.今回成績不良例につき検討した.成績不良要因として,1)内反変形と後屈変形の残存,2)screw の設置又は挿入位置不良,3)荷重時期,4)追跡調査の困難性による母集団の減少,5)複数の術者などが挙げられた.また偽関節の対策としてGarden aligment index の許容範囲内整復の獲得が肝要であるが,偽関節症例のstage_,_において,整復位が得られていても不良例が意外に多かったことも判明した.荷重開始を術翌日から許可しているが,stage_,_かつ高度骨粗鬆例に対して,免荷期間を設けるのか否か今後の課題である.高齢者に対する大腿骨頚部骨折の治療目標は,受傷前歩行能力の獲得,全身管理による合併症の予防である.骨接合術は術者が1人で短時間に輸血せずに可能であり,患者の除痛が得られることによる早期離床が合併症を予防でき,早期リハビリによる受傷前歩行能力の獲得が可能であり,荷重時期を症例により考慮すればもっと良好な成績が得られると考えている.

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