富山県における植生図から区分した森林タイプ別および民有林と国有林別の森林分布

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タイトル別名
  • Distribution of forest types classified by vegetation map and distribution of private and national forest in Toyama Prefecture, Japan
  • トヤマケン ニ オケル ショクセイズ カラ クブン シタ シンリン タイプ ベツ オヨビ ミンユウリン ト コクユウリン ベツ ノ シンリン ブンプ

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抄録

森林はその成因から人工林,二次林,自然林に,優占種からブナ林,コナラ林などに区分される。このような森林タイプごとに分布や資源量を広域スケールで把握することは,森林管理や野生動物管理に欠かせない。そこで,富山県の植生図を用いて,森林タイプごとに国有林と民有林4管内別の面積と分布をとりまとめた。植生図から集計した国有林と民有林別や人工林と天然林別の面積は,森林簿等から算出された公表面積とおおむね一致したので,集計面積は公表面積を森林タイプで詳細に区分して示したものと言えた。富山県の森林のうち,自然林は1,182km2,二次林は961km2,人工林は500km2だった。国有林は主に高標高の山岳地帯に分布するため,人為的な影響が及びにくく自然林が86%を占めたのに対し,民有林は主に低標高の人里周辺に分布するため,人為的な影響を受けた二次林と人工林が多く,自然林は22%だった。高標高から順に,ハイマツ林,オオシラビソ林,ダケカンバ林,クロベ林,ブナ林,ミズナラ林,コナラ林,アカマツ林が分布した。この垂直分布から,2,400,1,600,400mを境として,高山帯,亜高山帯,山地帯,丘陵帯が区分された。

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