リー・ショーマンによる教師の知識論に関する再検討 --理論構築の過程に着目して--

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  • 若松, 大輔
    教育方法学・発達科学コース博士後期課程1回生

書誌事項

タイトル別名
  • Rethinking Shulman's Theory of Teacher Knowledge: Process of Theory Development
  • リー ・ ショーマン ニ ヨル キョウシ ノ チシキロン ニ カンスル サイケントウ : リロン コウチク ノ カテイ ニ チャクモク シテ

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抄録

本稿では、リー・ショーマンによる教師の知識論を再検討する。先行研究では、ショーマンの知識論とは、静態的な印象を与えるPCKなどの「知識の領域」のことであるという見方が支配的であった。しかし、ショーマンが教師の知識論を構想した時にまず着目したのは、「知識の形式」という枠組みであった。この枠組みは、「命題的知識」と「事例的知識」という知識の表現形式と、ジョセフ・シュワブのアートの概念から導出された「方略的知識」という精神的機能から構成されている。したがって、教師の知識は、方略的知識によって組み替えられるという動態的構造を有しているのである。また、「教授学的推論と教授学的行為」のモデルは、本来アセスメントの概念であったが、知識を豊かにする日々の授業づくりの概念として再定式化された。この2つの知識の動態的構造は、ケース・メソッドと授業の構想と省察による学びという2 種類の力量形成の方法を要請している。

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