1990年代以降の高卒者の進路分化とキャリア --教育経験と初職の地域差に注目して--

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  • Career Differentiation of High School Graduates Since the 1990s: A Focus on Educational Backgrounds, First Job, and Regional Differences
  • 1990ネンダイ イコウ ノ コウソツシャ ノ シンロ ブンカ ト キャリア : キョウイク ケイケン ト ハツ ショク ノ チイキサ ニ チュウモク シテ

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抄録

本稿は高卒者の学科、専門学校経験の有無を区別し、教育経験が初職に与える影響、そしてその地域差を明らかにする。JGSS-2015/2016データを用いたクロス表分析、ロジスティック回帰分析の結果以下4点が明らかになった。(1)高等教育が拡大したのは大中小都市出身の若い女性である。新しい進路選択肢である専門学校の利用も女性で多い。(2)初職職種に関してコーホート差はみられない。ただし、大中小都市出身者を中心に若いコーホートで非正規雇用化の傾向がある。(3)教育経験と初職職種の関連性について、高卒者と比較し専門学校経験者は明らかに異なる職種に就いている。特に女性の専門学校経験者は専門職としてキャリアをスタートさせる割合が高い。(4)教育と初職雇用形態の関係は地域によって異なる。非正規雇用を避けるためには、大中小都市出身者は高学歴であることが、町村出身者は専門的な知識・技能を得られる職業科高校や専門学校といった教育経験のほうが有効である。

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