ビワ(Eriobotrya japonica(Thunb.)Lindl.)における結果枝の太さおよび種類と果実重との関係について

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation between Different Type and Diameter of the Bearing Shoot and Fruit Weight of Loquat (Eriobotrya japonica (Thunb.) Lindl.)
  • ビワ(Eriobotrya japonica (Thunb.) Lindl.)ニ オケル ケッカ シ ノ フトサ オヨビ シュルイ ト カジツジュウ ト ノ カンケイ ニ ツイテ

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説明

唐湊果樹園におけるビワ果実の大果生産方法の確立を図るため,‘長崎早生’(露地栽培・施設栽培),‘なつたより’(露地栽培・施設栽培),‘茂木’(露地栽培)を用いて,結果枝の種類および太さと果房重および果実重の関係性について調査した.その結果,供試材料の中で最も枝が太く大果になるのは‘なつたより’(露地栽培)であった.結果枝の種類別では,‘なつたより’(露地栽培)を除くすべての栽培環境および品種で中心枝が副梢より太かった.‘なつたより’(露地栽培)と‘茂木’は,副梢より中心枝で果房重および果実重が重かった.一方,‘長崎早生’(露地栽培・施設栽培)は,副梢と中心枝で果房重および果実重が同等,もしくは副梢の方が高い値を示した.結果枝の直径と果房重の関係は,すべての品種で有意な正の相関が認められた.その関係性は中心枝よりも副梢の方が強かった.特に‘なつたより’(露地栽培)でr=0.72と他品種より高い値を示した.結果枝の直径と果実重の関係性は,結果枝の直径と果房重の関係性より弱かった.以上より,唐湊果樹園におけるビワ大果生産方法として,大果になりやすい‘なつたより’を露地栽培すること,大果になりやすく収量も増加するため,中心枝を太く充実させること,太い副梢も利用し収穫に結び付けること,これらに留意して栽培管理を行うと良いことが示唆された.このことは,今後のビワ実習教育のための一助となると考えられた.

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