ものづくり女性のキャリア開発と監督職登用

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タイトル別名
  • Study of Female Workers at Manufacturing Sites Regarding Their Career Development and Possible Promotion to the Position of Supervisor
  • モノ ズクリ ジョセイ ノ キャリア カイハツ ト カントクショク トウヨウ
  • Study of Female Workers at Manufacturing Sites Regarding Their Career Development and Possible Promotion to the Position of Supervisor

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抄録

本稿では製造業9社の生産職場の女性管理・監督職等へのインタビュー調査によって、キャリア開発の現状を分析した。女性監督職の担当職務の分析によれば、女性監督職は6つの機能領域の職務を担当し、主に5つの役割を担っている。 監督職昇進に向けて高度な技能を身に付ける「キャリア開発」では、女性監督職の育成にはひとつの工程のベテラン技能職になることから始まって、ライン全体を把握できるようになり、監督職として生産と人材管理を担当する、という5段階のキャリアパスを辿っていくことが必須の課題である。ライン異動によって経験の幅を広げること、出向や新製品の生産準備などの特別な経験を活かすことも有効である。また出産・育児による中断を経て再就職し、さらに監督職に昇進した「セカンドキャリア」女性のキャリア開発の可能性が示唆された。 「登用推進」策としては、企業がものづくり女性人材の育成と登用の方針を明確に打ち出すこと、上司・部門長が人材を活かす姿勢を示すこと、性別や工程によらず人を育てる職場であること、昇進への動機づけとサポートを行うことが重要である。 「ワーク・ライフ・バランス支援」については、本調査の対象企業では産休・育休と短時間勤務がすでに浸透していた。産休・育休復帰後の監督職昇進は今後の課題となろう。

Departmental Bulletin Paper

研究論文

収録刊行物

  • 国際経営論集

    国際経営論集 (57), 47-66, 2019-03-31

    神奈川大学経営学部

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