日系企業におけるグローバル化教育実践の試み―事例に基づいたPBL学習における学生の変容―

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  • Trying to Make Japanese National University Students Global-Minded: Investigating Student Cognizance through Coursework

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抄録

グローバル化が加速する現在,グローバル企業と日本の地方大学の連携によるProject-Based Learning(PBL)を行うことによって,日本人以外の人との業務に対応できる人材育成プログラムの構築を目的とする研究の一部として,東北地方の国立大学で本研究を行った。時期は2017年度の前期で1年生の選択必修科目として6学部49名が参加し,課題提供者はキャリア経験者2名に登壇してもらった。いずれの課題でも学生は現地社員や海外取引先と交渉する日本人社員の立場で,解決策を上司に報告書にまとめて提示・説明するというものだった。  授業による学生の変化を捉えるため,自己評価・リアクションシート・ルーブリックを用いた。結果として,報告書内容・(グローバルな視点と企業が求めている解決策を含む)・期限厳守・資料調査能力の向上が確認できた。一方で,独創性や創造的思考等主観が入る評価項目では採点が難しいことが判明した。今後の課題として,答えのない課題への取り組みには時間がかかることに対する学生の不満と,こうした考え方に対する教育の必要性が浮かび上がった。また,評価するための信頼性のあるルーブリック評価の作成が課題となった。

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