能登半島九十九湾流域における常緑広葉樹生葉の分解過程

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タイトル別名
  • Decomposition of evergreen leaves in a stream and coast along Tsukumo Bay, Noto Peninsula, Japan
  • ノト ハントウ キュウジュウキュウ ワンリュウイキ ニ オケル ジョウ リョク コウヨウジュ ナマハ ノ ブンカイ カテイ

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説明

常緑広葉樹林から生産される生葉の河川中、海中における分解過程と摂食生物を明らかにする実験を行った。実験地点は能登町九十九湾に流入する小河川内と岩礁海岸を選定した。研究材料はこの地域の代表的な常緑広葉樹であるタブノキ( Machilus thunbergii )とヤブツバキ( Camellia japonica )の生葉を用いた。この葉をメッシュサイズの異なる(粗、細)リターバッグに詰めて設置した結果、河川においては細メッシュより粗メッシュの分解率が有意に大きく、粗メッシュバック内に平均50個体のヨコエビ類が侵入しており、これらが分解者として重要な役割を果たしていた。一方、海中では粗メッシュと細メッシュの分解率の差が小さく、大型の破砕食者は見られなかった。また海中に設置したリター表面の細菌の個体数は河川中よりも多いことから、その分解には細菌が大きく寄与することが示唆された。

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