医療リワーク利用者の困難さに関する質的研究

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  • A qualitative study on resistance of re-work program users
  • A qualitative study on resistance of re-work program users

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抄録

本研究では,精神科ショートケアとデイケアを段階的に組み合わせた医療リワークにおいて上手く進展しなかった側面,すなわち「困難さ」という観点から,休職者のリワークを通じて復職するまでの内的な変容プロセスを明らかにすることを目的とした。リワークを修了した12名を対象に半構造化面接を実施してデータを収集し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて質的に分析を行った。その結果,自分と向き合う準備が整うまでに【自動思考の荒波に揉まれる】という困難さがあり,そこには《認知行動療法への戸惑い》や《認知の歪みへの過剰反応》が生じること,客観的に自分を見ようとするものの《感情に巻き込まれ》ることが示唆された。そしてプログラム終盤になって《復職を意識》したところで初めて〈準備不足からくる復職への不安を感じ〉自分と向き合っていくというプロセスが浮かび上がった。

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