学校安全における地域との連携と教員の役割\n-幼稚園と小学校での取り組みに焦点をあてて-\n
書誌事項
- タイトル別名
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- Cooperation with the Community and the Role of Teachers in School Safety\n-Focus on Kindergarten and Elementary School Initiatives-
抄録
主に文部科学省の資料をデータにして、幼稚園と小学校における学校安全の取り組みを地域との連携と教員の役割に焦点をあてながら分析した。 幼稚園や小学校の教員は、子どもの年齢が低いこともあり、子どもの危険を予防し、子どもの被害を最小限に抑えるといった安全管理を自らの役割として位置づけてきた。しかし、学校安全に関する幼稚園や小学校の教員の役割は、安全管理だけでなく安全教育も含まれる。教員が担う安全教育は、子どもが自らを守るための知識や技能を身に付ける科目(領域)、子どもを守る社会や地域について理解するための科目、安全を確保するために自らの感情をコントロールする必要があることを学ぶ科目の3つに大別できることを示した。 また、低学年の子どもが通学する小学校では通学時の安全管理が重要になるが、学校だけで通学時の安全管理を担うことは難しい。地域の協力なしには、通学時の安全管理が十分に行えないのである。しかし、地域との連携によって通学時の安全管理を充実させるだけでは不十分である。学校が通学時の安全教育を行うことで、子どもたちが地域によって形成された通学時の安全管理を上手く活用できるようにする必要があるからである。安全管理を担う地域と安全教育を担う教員(学校)という役割分担が成立することで、それぞれの持ち味を生かせるのであり、地域との連携のあり方は学校安全においても喫緊の課題であると言える。
収録刊行物
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- 鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部\n教職研究\n
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鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部\n教職研究\n 第1巻 48-60, 2020-03-02
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050567903449849216
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- ISSN
- 24355283
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB