旭川のアユ漁場で実施した漁場環境調査

書誌事項

タイトル別名
  • Environmental studies of the ayu (Plecoglossus altivelis altivelis) fishing grouds of Asahi river
  • アサヒカワ ノ アユ ギョジョウ デ ジッシ シタ ギョジョウ カンキョウ チョウサ

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抄録

1. 旭川上流3地区のアユ漁場で,「アユ友釣り」による単位時間,試釣者一人当たりの釣獲尾数(CPUE)の調査から,現在でも良く釣れる良好漁場と今はほとんど釣れなくなった不良漁場を判断し,それぞれの漁場環境を比較した。2. 良好漁場のCPUEは6.6尾/時間/人で不良漁場の0.2尾/時間/人より約30倍有意に高かった。3. 物理環境調査では,河川勾配や川幅および水深に違いが見られた。また,良好漁場では河床材料のうち巨石以上の割合が高かった。4. 餌料環境調査では,アユの餌である付着藻類の現存量や類型組成に違いは見られなかったものの,生産量から推定した環境収容力では,良好漁場が不良漁場の約2倍高い値となった。5. 今回調査した良好,不良漁場間の違いは,物理環境の差が影響しているものと推察された。今後,物理環境を改変する漁場改良を行い,その効果を検証する必要がある。

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