悪性腫瘍に類似したpolypoid endometriosisの2症例

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  • A Case report: Polypoid endometriosis mimicking malignant tumor

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説明

Polypoid endometriosisはポリープ状病変を形成する比較的稀な子宮内膜症であり,しばしば悪性腫瘍との鑑別が困難となる。 症例1は53歳、2妊2産。40歳時、両側内膜症性嚢胞に対し右付属器切除術,左卵巣部分切除術を受け、51歳まで低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬 (LEP)、GnRHアゴニスト、ジエノゲストによる治療を受けた。53歳時、腹痛を主訴に来院し、画像検査で骨盤内腫瘤、腹膜播種を認めた。試験開腹術を行ったが、病理組織診断は莢膜細胞腫、子宮内膜症であった。症例2は 47歳、4妊2産、月経困難症に対しLEP内服中であったが、子宮の増大とCA125高値で当科紹介受診。MRIで右付属器腫大、子宮底部の腫瘤性病変を認め、手術を施行した。腹腔内に多数の播種病変を認めたが、病理組織診断は子宮内膜症であった。 Polypoid endometriosisを鑑別に挙げ、術中迅速病理診断等を活用し不要な侵襲を避けることや、再発や再燃を念頭に置いた上での長期的な管理が重要である。

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