農村集落におけるくらしの変化と熊本地震 : 南阿蘇村川後田区・加勢区の事例から

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  • ノウソン シュウラク ニオケル クラシ ノ ヘンカ ト クマモトジシン : ミナミアソムラ カワゴダク カセク ノ ジレイ カラ

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抄録

本稿では、阿蘇地域における今後の草地保全を検討する際に、草地の管理を行う人々の日常生活がどのように変化を遂げ現在に至っているかを理解し、草地の管理をはじめとした地域の共同作業がどのように維持されているのかについて暮らし方の変化をもとに読み解く。本調査研究が対象とする地域は、2 0 1 6 年に発生した熊本地震の際に南阿蘇村で自主避難所を立ち上げ運営し、各集落においても住民によって復旧にあたった事例がみられた川後田地区、加勢地区の2 集落を対象とした。聞き取り調査の結果、自主的な動きの背景には過去の水害による被災経験や年間の地域行事を通じた地域のつながりが震災復旧においても活用されたことが分かった。また新たな挑戦としては、震災を機に地域共同体の改編が実施されたこと、被災住民との新しい関係構築が求められていることなど、熊本地震を契機として様々な暮らしの変化への対応が求められていることがわかった。

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