保育の準市場化 : その問題点と保育政策の展望

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  • ホイク ノ ジュンシジョウカ ソノ モンダイテン ト ホイク セイサク ノ テンボウ
  • Quasi-Market in the Child Care System : Problems and Prospects for Child Care Policy

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抄録

保育制度の基本的な柱は,行政の保育の実施責任,供給される保育の水準保障,保育経費の財政保障の三つの柱から構成されている。保育制度は子どもと保護者の社会権保障のために存在し,権利性,平等性,公平性が保持されるべきである。社会保障審議会少子化対策部会は新しい保育メカニズム=保育の準市場化を提起している。しかし,これは権利としての保育制度の解体につながり,規制緩和路線,地方分権改革における保育制度改革の後追いの方向付けになっている。直接契約,利用者への直接補助,保育所最低基準の緩和などは,子どもの最善の利益・権利保障には反する事態を招来する。保育の準市場化は,保育サービスの混在をねらうもので,保育所の位置を相対的に低下させ,保育経営を変質させ,保育現場からの人材流出をもたらす恐れがある。

保育の準市場化

規制緩和

直接契約

保育経営

identifier:FO000500001225

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