大教室授業における大学生の質問・発言行動 : 発言しない要因とクラウド型クリッカー利用により改善できる理由

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タイトル別名
  • ダイ キョウシツ ジュギョウ ニ オケル ダイガクセイ ノ シツモン ・ ハツゲン コウドウ : ハツゲン シナイ ヨウイン ト クラウドガタ クリッカー リヨウ ニ ヨリ カイゼン デキル リユウ
  • Questioning and Speaking Behavior of Undergraduates in Large Classes : Reasons for Nonspeaking and Improvement Using Cloud-Clicker

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抄録

大学でのアクティブラーニングが重要視される一方で,大教室での講義が多い大学の授業では質問・発言する学生はほとんどいない。このような状況下でクラウド型クリッカー(Clica)を導入した15回の授業を実践した結果,193名の受講生の82%から質問・発言が得られた。授業回ごとの内容や教師からの発問数も異なるため,学生の質問・発言の量は授業回によって差はあるが,それらを受講者全員で平均化した結果,1回の授業で1人当たりから,0.52件の質問・発言回数,約38文字の質問・発言文字数があった。対面授業ではほとんど質問や発言が無い状況からみると,この質問・発言件数やその内容量は多いと判断される。本研究では,大教室で学生が質問・発言しない要因とClicaを利用する要因を明確にし,その結果を基に,Clicaが質問・発言行動を促進する理由を検証した。また,Clicaでの発言を成績評価に組み込んだことも利用促進に大きく影響していることがわかった。ICTツールが有する利点が学生の質問・発言に対する困難を解消し,主体的な学習への効果を確認できたが,一方で,授業中でのスマホ利用を公認することで,授業に関係ないサイトを閲覧するという新たな問題も出てきた。

大教室授業

質問・発言行動

クラウド型クリッカー

授業改善

双方向授業

identifier:KO003200010870

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