地域の特性を生かした生涯学習コミュニティーの構築に関する研究 : 青少年の意識と行動に注目して

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タイトル別名
  • チイキ ノ トクセイ オ イカシタ ショウガイ ガクシュウ コミュニティ ノ コウチク ニ カンスル ケンキュウ セイショウネン ノ イシキ ト コウドウ ニ チュウモク シテ
  • How to Build a Life-Long Learning Community

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説明

今日,青少年をとりまく社会環境は大きく変化している。それにともない,青少年の意識と価値観,社会規範なども多様化してきているといわれる。そうしたなかで,近年,地域に根ざした若者の文化を見直そうという動きが,次第に注目を集めるようになってきている。これまでにも,地域と教育の結びつきについて論じた研究は多いが,そのほとんどが,近代化や都市化といった視点からのものであった。本研究は,少なくとも,そうしたフレームをあてはめにくい地域を調査研究の対象地として選定し,地域と教育研究における新たな分析枠組みを提示することを目的とした。そのための方法論として,フィールドワークの技法を用いてアプローチを試みた。結果として,今回の調査地域では,青少年に限らず,それぞれの年齢層のもつ「文化」に合わせて「連帯意識」を形成しやすい傾向にあることが伺えた。しかも,それぞれの意識がぶつかり合うことなく,地元の伝統文化をよりどころとして地域がまとまっていたのである。その理由として,この地域では,幼い時から伝統芸能の伝承活動があり,そのため,地域の青少年の意識と行動も,地元文化と密接な関係をもっていたのである。さらに,数量化III類による結果によれば,世代間の意識差に注目した場合,都市化が進んでも変わらなかった部分に焦点をあてることによって,こうした特殊な地域においては,「伝統の保守」という新たな分析フレームを提示することができるのではないか,という結論を得た。

地域と教育

連帯意識

生涯学習コミュニティ

若者文化

フィールドワーク

identifier:KO001400004908

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