Long Working Hours of Franchise Owner-Operator in Convenience Store in Japan

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  • コンビニオーナーの就業時間が長時間化する構造的要因の分析
  • コンビニオーナー ノ シュウギョウ ジカン ガ チョウジカンカ スル コウゾウテキ ヨウイン ノ ブンセキ

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本稿の課題は,コンビニオーナー(以下,オーナー)の就業時間が長時間化する要因を明らかにすることである。オーナーが長時間就業せざるを得ない直接的要因は店舗の「人手不足」である。したがって,本稿ではこの「人手不足」の原因を2 つの観点から考察した。  第1 に,「雇いたくても雇えない」という観点である。これは,表層的には最低賃金の高騰に起因する人件費の高騰分を補えるほど,加盟店個々の売上が伸びていないために生じている。しかし,その根本的な問題は,コンビニ会計の仕組みそれ自体にある。すなわち,コンビニフランチャイズ本部が加盟店に課すロイヤルティの算定方法が加盟店にとって負担の大きい仕組みになっているということ,そのような会計システムの下で高率のロイヤルティが課されているという問題である。加盟店は,元々利益を出しづらい会計システムの下で,売上が伸び悩む中人件費だけが高騰していく,という苦境に立たされている。このことが,「雇いたくても雇えない」状況を生んでいるのである。  第二に,「求人募集を出しても集まらない」という観点である。ここでは主にコンビニで働くパート・アルバイトの仕事内容について検討した。「便利」を売りにしてきたコンビニは,単なる小売にとどまらず,今や金融,行政,運送等,様々な役割を兼ね備えている。コンビニで提供するサービスが増加の一途を辿る中で,業務内容が非常に煩雑で多忙であるという事情から「求人募集を出しても集まらない」という状況が生じているのである。

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