中国の少数民族の歌舞団における文化制度と社会契約 : 内モンゴル自治区のウラーンムチル芸術歌舞団を事例に

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タイトル別名
  • チュウゴク ノ ショウスウ ミンゾク ノ カブダン ニ オケル ブンカ セイド ト シャカイ ケイヤク : ウチモンゴル ジチク ノ ウラーンムチル ゲイジュツ カブダン オ ジレイ ニ
  • Cultural institutions and social contracts in Art Troupe of Chinese Minority : The case study of Ulaγan möčir Art Troupe in Inner Mongolia

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抄録

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[要旨]本稿は、社会主義中国の少数民族の歌舞団における文化制度の形成とその変化を検討する試みである。その際、中国の模範自治区と言われる内モンゴル自治区におけるウラーンムチル(Ulaγan möčir)芸術歌舞団(以下、ウラーンムチルと呼ぶ)を事例として取り上げる。最終的に、国家体制として社会主義中国にとってのウラーンムチルの役割を検討する。中国の少数民族の文化政策は、1940年代中期から始まっている。それは中国の共産党リーダーである毛澤東が1942年に行った『文芸講話』に由来する。しかし、当時は少数民族に関する文化制度は形成されていない。そうした制度の形成は、ほとんど中国が成立した1949年以降になる。本稿で取り上げるウラーンムチルは1957年に創立されている。当時、「ウラーンムチル事業条例(草案)」がはじめてのウラーンムチル制度として作られた。この「草案」は、1985年に第二回の改革を経た。さらに、2000年以降には新たな改革も行われている。本稿はウラーンムチルに関するこうした制度形成のプロセスを分析し、中国の少数民族の文化制度と社会契約に関する結論を導き出す。

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