女子高校生の職業意識(第1部)

書誌事項

タイトル別名
  • 女子高校生の職業意識
  • ジョシ コウコウセイ ノ ショクギョウ イシキ
  • A Study on the Attitude to Vocation of Senior High School Girls(PART I)

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抄録

type:text

経済活動においても, 教育の分野でも女性はいまやその主役となり, あるいはなりつつある。にもかかわらず女性労働者に対する社会の評価は決して高くない。それは主として女性の職業への態度に依る。そこで将来の女性職業人たる女子高校生の職業に対する態度を調査した。まず職業意識尺度の作成を試みた。項目分析の結果22項目より成る尺度となり, 以下これを用いて職業意識得点を算出したが, 因子分析の結果は一般因子(職業志向の強さの因子)の他に, 女性の職業的権利要求, 生きがいとしての職業, 職業に対する甘えの否定などの因子を見出した。職業意識は, 就職群より進学群が, 私立高校生より公立高校生が, 女子高校生より大学(教育学部)女子学生が高く, ことに職業志向の項目詳{第1因子負荷量の大きいもの)で顕著な差がみられた。つぎに職業選択の理由を重要度にしたがって順位づけさせ, それを得点化してVarimax法による因子分析を施したところ, 職業選択の理由は, 目的の明確さ, 意識の着実性, 選択の自主性などに分けられた。なお独自性の大きい項目が多くあった。職業選択の理由と職業意識の強さの間にはあまり関連がみられない。最後に高校における真の意味の職業教育の必要性について触れた。

source:Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University

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