“Zooey” におけるズーイの演技とフラニーの救済

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タイトル別名
  • "Zooey"ニ オケル ズーイ ノ エンギ ト フラニー ノ キュウサイ
  • The Acting of Zooey and the Salvation of Franny in “Zooey”

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抄録

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[要旨]David Seed は Franny and Zooey には「演劇・芝居(“theater”)」に関するモティーフが数多く登場すると指摘している。他方、James Lundquist はグラス家のすべての人々に「芸人の資質(“a vaudevillian quality”)」が見て取れると述べている。 そこで、本論考はバフチンの批評的キー概念である「カーニバル」の視点から、“Zooey” でのズーイの「演技」をめぐる詳細な分析・考察を試みる。具体的には、グラス家のリビングでなされるズーイとフラニーの対話を精緻に読み解き、その場面でズーイが種々の「演技」を行っているいきさつを考察する。最終的に、ズーイがグラス家のリビングに演劇的な世界を作り上げ、そうした空間に現実世界でほとんど停止してしまったフラニーを巻き込むことによって、彼女を救済するまでの一端を明らかにする。

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