外傷性膵仮性嚢胞による食道狭窄が疑われた1例

書誌事項

タイトル別名
  • 症例 外傷性膵仮性嚢胞による食道狭窄が疑われた1例
  • ショウレイ ガイショウセイスイカセイノウホウ ニ ヨル ショクドウ キョウサク ガ ウタガワレタ 1レイ
  • ガイショウセイ スイ カセイ ノウホウ ニ ヨル ショクドウ キョウサク ガ ウタガワレタ イチレイ
  • A case report of esophageal stenosis due to traumatic pancreatic pseudocyst

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説明

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症例は74歳男性。2014年6月食物通過障害を自覚し近医を受診した。CTで下縦隔から後腹膜に至る15㎝大の嚢胞性病変により下部食道が圧排される所見が認められた。上部消化管内視鏡では2㎝にわたる食道の狭窄を認めたが,粘膜の異常はなかった。PETでは,悪性を示唆する所見はなく,CT,MRI,EUSでは膵嚢胞が疑われた。問診で,症状出現の直前に台車で前胸部を圧迫されるというエピソードが聞かれ,外傷性の膵損傷による膵仮性嚢胞による食道狭窄であると考えられた。経管栄養を開始し,症状は自然軽快して食事摂取可能となり,1か月後のCTでも嚢胞の縮小が認められた。外傷性膵嚢胞による食道狭窄の本邦報告はなく,稀な症例と考えられたため,文献的考察を加え報告する。

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