ムシロ・ドチラカトイエバ・カエッテの分析

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タイトル別名
  • ムシロ ドチラカトイエバ カエッテ ノ ブンセキ
  • A Semantic Analysis of 'Musiro', 'Dochirakato-ieba', and 'Kaette'

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抄録

本稿は,「比較選択」のとりたて副詞に分類されるムシロとドチラカトイエバ,ムシロと類似する用法を有するとされるカエッテの3種類の表現形式について,それぞれの用法を比較し,その特徴を記述するものである。具体的には,まず,ムシロとドチラカトイエバを比較し,ムシロは〈前提集合〉の要素が「前提を満たす要素として想定されやすいか否か」という価値判断を有する要素として設定されるのに対し,ドチラカトイエバは〈前提集合〉の要素がニュートラルな関係で提示されるものであることを指摘した。また,カエッテは「予想される結果-それとは逆の事態」という関連が読み取れる文脈が必要であることを確認し,これは,何らかの設定において想定され得る結果・結論のうち,「その設定から最も妥当なものとして導かれるか否か」という価値判断を含む〈前提集合〉であると記述できることから,カエッテがとりたて用法を有すると考えられることを述べた。

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