幼児と母親の生活習慣の実態と,母親の健康に関する認識

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タイトル別名
  • ヨウジ ト ハハオヤ ノ セイカツ シュウカン ノ ジッタイ ト ハハオヤ ノ ケンコウ ニ カンスル ニンシキ
  • Lifestyle of preschool children and mothers and mothers' perception concern with physical health
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本研究の目的は,幼児とその母親の生活習慣の実態,および,母親自身の健康に対する関心や幼児の生活習慣への認識を把握することにより,母親自身の健康への関心を高め生活習慣改善を促す支援への示唆を得ることである.子育て支援センターに来所している幼児をもつ母親57人に自作の調査票を用いて,母親自身の健康への関心,生活習慣,親子の食習慣の実際について回答を求めた.また,幼児について心配なことや,生活習慣で気をつけていることを自由記載で記入してもらった.その結果,約1/3の母親は自身の健康に関心が向けられておらず,特に20歳代の主婦および40歳代の常勤の母親で低かった.半数以上の母親が運動や身体活動が少なく,定期的な検診を受けていなかった.母親を自身の健康への“関心が低い群"19人と“関心が高い群"38人の2群に分け,母親の生活習慣を比較した結果,喫煙についてのみ有意差がみられ,関心が低い群は「家の中でもよく吸う」と回答した者が多かった.子どもの発育や健康状態,生活習慣で心配なことがあると答えた母親は28人(49.1%),子どもの生活習慣については約9割の母親が気をつけており,母親自身の健康への関心の高低に関わらず子どもの生活習慣には目が向けられていた.母親自身の食習慣と幼児の食習慣の相関は高く,母親の食事の問題点が多いときには幼児の食事の問題も多かった.育児を含めた生活の仕方に慣れていない母親に対する支援と,仕事でも大きな責任を担いながら育児の両立を図る母親への支援を充実させていく必要性が示唆された.

source:Journal of School of Nursing, Chiba University

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