閉経後骨粗鬆症:その病態と骨粗鬆症検診からみた現状

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タイトル別名
  • ヘイケイ ゴ コツソショウショウ ソノ ビョウタイ ト コツソショウショウ ケンシン カラ ミタ ゲンジョウ
  • Post-menopausal osteoporosis- its pathogenesis and state in Chiba

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骨粗鬆症は高齢者のADLやQOLを阻害する代表的疾患のひとつで,わが国では約1,000万人が罹患していると推定される。骨粗鬆症は原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症に分けられ,続発性骨粗鬆症にはステロイド骨粗鬆症,副甲状腺機能亢進症,甲状腺機能亢進症などがあげられるが,臨床的には原発性骨粗鬆症,中でも閉経後女性におこる閉経後骨粗鬆症が重要であり,50歳以上の女性では骨粗鬆症は約650~850万人にのぼると推定される。女性ホルモンのエストロゲンは骨代謝に重要な影響を及ぼしており,エストロゲンは骨芽細胞・破骨細胞の双方に作用し,骨吸収と骨形成のバランスをとることにより骨のリモデリングを定常状態に保って骨量を維持している。我が国では平成6年から婦人の健康診査の一環として骨粗鬆症検診が始まり,千葉市においては過去9年間(平成13年度~平成21年度)にのべ69,906名の方が千葉市骨粗鬆症検診を受診され,異常なしが51%,要指導が23%,要医療26%(内訳: 骨量減少65%,骨粗鬆症35%)であった。骨粗鬆症検診での「要指導・要医療者」は半数にもおよび,今後 効率的かつ体系的な健康教育・健康指導・生活習慣介入・治療体制の確立が必要である。

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