豊かさの経済を求めて:ブータン王国に思うこと

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タイトル別名
  • ユタカ サ ノ ケイザイ オ モトメテ ブータン オウコク ニ オモウ コト
  • In Search of Abundance : The Case of Bhutan's Gross National Happiness

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ブータンは、南アジアの中国とインドの間に位置する人口約70 万人、面積も九州の1.1 倍ほどしかない小国である。経済規模においてもいわゆる「途上国」と呼ばれるレベルの国であるが、興味深い概念を持つ国として国際的に注目されつつある。それこそが「国民総幸福(Gross National Happiness、GNH)」であり、国民が幸福感を持って生活できるということを理念とした独自の国づくりが行われている。アジアの小国の国王が発したこの概念は、ひたすらに近代化を善としてきた先進諸国に対するアンチテーゼとして大きなインパクトを与えた。筆者らは2009 年9月1日から8日までの約1週間ブータンに滞在し、「国民総幸福」に関する調査を行い、そしてその結果をもとに経済面、環境面からの考察を加えた。本稿は、そうした「豊かさ」と密接に関係する経済や環境という側面からGNH を紹介し、内面性を重視した「豊かさの経済」の提起を行っている。

source:Studies on Humanities and Social Sciences of Chiba University

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